あけましておめでとうございます。
松原造園は1月8日より仕事始めとさせて頂いております。

松原造園の一年は初詣から始まります。

以前は会社の初詣は必ず地元の平川神社に詣でると決まっていたのですが、数年前からその年によって色々な神社にお参りに行くことにしています。

去年は伏見稲荷大社へ初詣。
一昨年はお仕事でもお世話になっております城陽の水度神社様。

お寺巡りや神社巡りは、僕たち造園屋にとっては修行のうちです。
職人それぞれ、合間を縫い思い思いの場所に行って勉強したいとは思ってるんでしょうけども、家族サービスもしないといけないとなると、なかなか機会が作れないと思います。
折角なので、皆で詣でるこの機会を勉強の時間にしちゃいましょうということです。

毎年違う神様なんて、そんな浮気性の初詣なんてご利益無いよ。というご意見も頂きます。
確かにご利益は無いかな。
あ、どうも神様はじめまして。からのお願い事!ですから。
うん、ご利益は絶対無いな。

まぁでもそれでもいいと思っています。
色んな神様に会いに行って、その神社の縁起やそこに植わっている木の話をしたり灯籠の話をしたり建築の話をしたり。庭や石組がある神社も少なくありません。

知識や感性を磨けることがご利益と考えれば、沢山のご利益を社員一同で戴いちゃってます。

 

ということで、今年は伏見の乃木神社に行ってきました。

乃木希典と妻静子の英霊が祀られている神社です。
乃木神社といいましたら、乃木坂なんちゃらなんていうアイドルの名前にもある東京の乃木神社の方が有名なのかもわかりませんが、京都の伏見にもあるんです。本当はこっちが一番由緒あるはずです。
明治天皇が埋葬されている伏見桃山陵のすぐ傍です。

ちなみに、他にも北海道、栃木、香川、山口にも乃木神社があるようです。

実は僕、歴史小説家の司馬遼ファンでして、司馬遼の書いた小説を結構読んでいます。
乃木希典の生涯を描いた『殉死』。
そして徳川幕府を倒した薩長が明治政府の立ち上げるところから西南の役までを描いた『飛ぶが如く』と、その後の日露戦争を描いた『坂の上の雲』。いずれも乃木大将が出てくる傑作超大作です。

軍人としての輝かしい功績はもとより、日頃から質素倹約に務められ、陰日向なく素直に人の道を歩むことを旨とし、学問を通じ人の道を究め、私心無き武士の誇りと心理を一心に求められた比類なき有徳赤心の人。
と、この辺は乃木神社の公式HPの〝御由緒〟を抜粋しました。

 

 

仕事で桃山を通り抜ける際には、いつも「乃木神社」の看板が気になってまして、いつかはと行く機会を伺っておりました。

境内は意外と広いです。

日露戦争の際、「第3軍司令部」として使用した現地の民家をそのまま解体移築した記念館があります。
旅順攻略の指揮を取った約1年間、この建物で乃木大将は起居されていたということです。
これはなかなかの貴重な建物でした。写真はないけど。

文武両道・勝運の神様。
学業成就、スポーツ・芸事上達、受験合格、必勝祈願。

ご本堂のすぐ傍に『全てに勝ちま栗の祠』がありました。
昔、戦場に出る武士が勝栗と称して栗を食べて出陣したという故事があるそうで、乃木大将も栗が大好物だったことが所以となっているそうです。

なるほど。それで少年野球や少年サッカーのバスが駐車場に停まってるわけね。

う~ん。造園屋の僕らは…何と勝負する?。
しいて言えば、芸事上達か。いやいやだからそこは拘るまい。

兎に角「今年1年、頑張りますので乃木さん見といて下さい」と初詣でる。

 

 

 

 

 

平成30年。
実は今年で松原造園は創業40周年となる年でもあります。

40といえば、孔子さんで言うところの〝不惑〟です。
四十にして惑わず、ですか。
いやいやいやいや。
お恥ずかしい話、齢43にして自分の人生、惑いまくりなんですけど。
〝不惑〟なんて突き付けられると、それこそ戸惑いを隠せません。

商売をやっていれば、浮いたり沈んだりは絶対あります。
良いときもあれば悪いときもあるけれど、四十ともなればそんな目先の損得に惑い、判断を鈍ることなかれってことですか。
禍福は糾える縄の如し。

己の信念を信じて心の赴くまま行動すれば、いずれは必ず自分の求めるところに辿り着く。
こういう境地で物事を進めていかなければならない。
そうは思うがなかなかどうして、まだまだ未熟で修行が足りないようです。

大きく視野を持つ。先を見据える。ブレない心をつくる。
いかんなぁ。四十ともなると、そこそこ出来上がってないと。

 

 

 

新年早々、反省文みたいになってしまいましたが、元々『正月』とは、一年の歪みを正すという意味から正月と呼んだそうです。
去年を省みて、修正し、年新たに出発したいと思います。

 

未熟ながらも本年も松原造園をどうぞよろしくお願いいたします。