女湯の
御簾垣一枚隔てた隣が男湯ですから、作庭は同時進行。

ですから女湯が完成っちゅうことは男湯が完成っちゅうことでもあります。

男女それぞれの石組の雰囲気が違いますので
地形なんかはちょっとずつ変わってはいますが、庭の仕様は男女ともに同じです。

女湯と一緒で主木はもみじの株立です。

株立ちで、しっかりとした太さのあるもみじを探しました。

写真で職人さんが植えているのは黒竹です。

ちょうど杉苔をせっせと張っているところです。

写真中央あたりの、このシュッとした下草は鷹羽薄(たかのはすすき)です。
矢筈(やはず)とも言います。

写真では斑が入っているのがわかりませんが、鷹の羽のような模様の斑が入っています。

あぁ。右上に照明が写っています。
これはとりあえずの仮の照明。
照明は残念ながら、電気屋さんの工事になっております。

川石を使って、汀線を鴨川の河原をイメージして仕上げました。

本当はこのタマリュウを張った部分も、杉苔を張りたかったんですが、タマリュウにしなければなりませんでした。

実は露天風呂にはルーバー型の屋根がかかっています。
だって、屋根がないとホテルの2階から上の客室の窓から、露天風呂ぜ~んぶ丸見えになってしまいますもの。

杉苔は屋根がある所では生育できません。
ですので、屋根にかかる部分は杉苔よりも強いタマリュウにしました。

ま、夜露の当たらない所は、本当は植物を植えるべきではないんですけども。
苦肉の策ってやつです。

お風呂なんでね。
湿気は十分あるでしょうし、なんとか元気に育ってくれたらな~って。

これで完成。

男湯の石組。
石組に深みがあって、気に入ってます。

女湯の石組は高さがある分、迫力がありますので
両方見比べた人は、皆さん大体〝どっちかっつうと女湯の方が好き〟と答えて下さいます。

つくった当の本人は、実は男湯の石組の方が自信作。
なんてことはよくある話。

そんでもって今日、っつうか今。

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社員全員で、京阪電車乗って、丸太町駅で降りて
この自分たちでつくった露天風呂に入りに行ってきます。

初風呂ですねん。

ホテル京都くに荘 露天風呂⑥おまけ へつづく