今回紹介させていただくのは、昨年の平成20年に京都府宇治田原町にてつくらせていただいた庭です。

今回の庭園工事は10年近く過ごした庭をやりかえる改修工事でした。

10年ほどですから、構造物自体はまだまだしっかりしているのですが、「もっと過ごしやすい心地よい庭を」というお施主さんの要望で工事にあたりました。

設計はガーデンデザイナー「GPN」の中川氏です。

「リビングのような庭」のデザインには定評のある中川氏。

設計時に留意した点は「既存の構造物をどこまで生かすか」です。

もちろん、既存の庭も10年前にお金を払ってつくられた庭です。

全部壊して最初から好きなようにデザインすれば、簡単(簡単ではないが)なのですが、そんな勿体ないことお奨めできません。

お施主さんとの打ち合わせを重ね、外壁と門扉、アプローチをそのまま生かして、リビングとして過ごす庭づくりをしました。

庭志から庭師へ-mei01

庭全体の景です。

手前のグレーのタイルが既存のアプローチです。

反対から。

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ベージュのタイルはテラコッタタイルです。

素焼きですから、一つ一つの焼き色にムラがあり、味があります。

レンガと桧材でつくったベンチ。

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廻りに敷き詰めているのはウッドチップです。

下草を20種類以上植えていますが、12月頃の撮影のため、宿根草が写っていません。

今頃はもっとにぎやかな庭に仕上がっていることでしょう。

また、機会を見つけて覗きに行きたいと思います。

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左側のサークルは木製の蓋を取ると砂場になっています。

小さいお子さんがおられるので。

お子さんの成長とともに利用がなくなると、中の砂を撤去して樹木を植えられます。

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表玄関から勝手口をつなぐアプローチです。

現場で適当にグニグニと曲げてつくったわけではありません。

この曲線。簡単そうでなかなか難しいんですよ。

庭全体、アプローチ全体のバランスを考え、図面に起こします。

さらに、現場では、図面で描かれた曲線を木枠で組み、そこにモルタルを流し込むんですが、すこしでも曲線がずれると全体のバランスが崩れます。

何度も木枠の微調整を行い、遠くから見てはまた微調整の繰り返しです。

技術と根気が必要です。妥協は許されません。

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表面の意匠にも手間をかけています。

ブログを書いていると、半年経ったこの庭をすごく見に行きたくなりました。

その折には、是非ブログで報告したいと思います。